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眼瞼下垂と保険適用の条件とは




眼瞼下垂と保険適用の条件

眼瞼下垂(がんけんかすい)は、上まぶたが下がることで視界や日常生活に支障をきたす状態を指します。この症状に対しての手術は、一定の条件を満たす場合に保険適用となります。以下に保険適用の具体的な条件と注意点をまとめます。



保険適用の条件


視野障害がある場合

まぶたが瞳孔を覆い視界を遮る程度の下垂がある場合、日常生活に支障をきたすと判断され保険適用の対象となります。具体的には黒目の瞳孔の中心と上まぶたの縁までの距離(MRD;Margin reflex distance)2ミリ以下で診断基準を満たします。


姿勢や身体的な問題が伴う場合

 眉毛を大きく引き上げる必要があり、それに伴い肩こりや頭痛が発生する場合、また顎を上げる姿勢を取り続けることで日常生活が阻害される場合も対象になります。


その他の健康への影響

 長時間のまぶたの緊張による全身疲労やだるさが確認される場合も保険適用が考慮されます。



保険適用と自由診療の違い

保険適用手術は、あくまで機能改善を目的としており、見た目を重視する美容的な希望には対応しません。一方、自由診療では二重の幅の調整やたるみ取りなど、美容的な要望を反映することが可能です。



保険適用手術の流れと方法

保険適用の治療法には以下のような選択肢がありますが、専門医がまぶたを持ち上げる機能(挙筋機能)の低下や余剰皮膚、眼瞼の厚みなどを考慮し最適な術式を選択して提案します:

皮膚切除:余っている皮膚を折りたたんだり切り取って縫い縮める方法です。

挙筋前転法:挙筋機能が低下している場合に適用され、筋肉そのものを短縮します。

前頭筋つり上げ術:先天性の場合など、挙筋の機能が弱い場合に行われます。


注意点

保険適用を希望する場合は、まずは眼瞼下垂の診断基準を満たしているかどうか、専門医の診断が必要です。また、眼瞼下垂による機能障害をきたしているかどうかも重要なポイントです。保険適用での治療は、機能の改善に重点がおかれ、審美的な要求には応えられないことを理解して手術を受ける必要があります。手術の効果が限定的である場合や審美的改善が目的であれば自由診療が適していることもあります。顔の造りには個人差があり、それぞれにあった術式は千差万別です。具体的な診断や治療方針については専門の医療機関を受診して相談しましょう。




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