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保険適用の眼瞼下垂手術におけるデザイン



眼瞼下垂の手術が保険適用となる場合、治療の目的は視野の改善や日常生活の支障を取り除くことに重点が置かれます。そのため、術後のデザイン(まぶたの形や二重幅など)は、美容目的の自由診療とは異なる考慮が必要です。以下に、保険適用手術でのデザインにおける特徴と注意点をまとめます。


保険適用手術でのデザインの特徴


機機能重視のデザイン

保険適用で行う眼瞼下垂手術では、視界の確保や眼瞼下垂による症状の改善が主目的です。二重幅や目元の見た目は二次的な要素となり、美容的な要求は原則として含まれません。


自然な形状の維持

自然に見えることが重要視されます。例えば、極端に幅広い二重ラインや非対称な形状は避けられ、患者の元のまぶたの形を可能な限り反映するデザインが選ばれます。


症状に応じた治療法

挙筋腱膜前転法やミュラー筋タッキングなど、症状の重さや原因に応じた手術方法が選択されます。これにより、必要最小限のデザイン変更で視野改善を図ります。



デザインにおける制約


  • 自由診療との違い基本的に術者が最適と思われるデザインを行います。また皮膚のたるみの切除や脂肪の切除は基本的には行いません。術式の指定や二重の幅などにこだわりがある場合は、美容目的の自由診療が適しています。保険適用手術では、こうした審美的なデザイン変更は対応外となります【9】。

  • 術後の微調整 必要に応じて、術後に少しずつ調整が行われる場合もありますが、基本的には見た目の問題だけでは再手術は保険適用とはなりません。また、保険診療の場合、手術ごとに自己負担は発生し、無料で再手術などはありえません。大幅な形状変更は保険適応外の術式となり、美容外科的なアプローチが必要になることがあります。


患者の要望と医師の調整


保険適用手術でも、患者の要望を可能な範囲で反映するように努めています。実現可能で機能改善が得られるかをシミュレーションによって検討し、可能であれば要望には答えておりますが、機能改善を損なう範囲では適用できません。またベストな結果を得るためには複数回の治療が必要になる可能性があります。保険適用の眼瞼下垂手術に関しては、治療の目的と限界を理解しながら、主治医と詳細な相談をすることが重要です。デザインや術式について不安がある場合は、診察時に医師に具体的に質問することで安心感を得られるでしょう。


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